管理組合の決算報告・総会
マンション管理組合では、毎年3月を決算月としているところが多くあります。
総会開催を会計年度終了から2ヶ月以内と定めている管理組合は
一定数あるなか、現状多くの管理組合は、日程の都合により3ヶ月以内に
通常総会を開催しています。
※ 例として事業年度が4月~3月、6月を通常総会に想定したスケジュール
・決算報告書の種類
自主管理マンションの決算報告書に多く目にするのは、金銭の出入りをお小遣い帳の
様に収支報告のみで貸借対照表がない場合です。
これは、単式簿記(現金主義)と言って帳簿の書き方がシンプルであるため、報告内容も
簡単なものとなり、手元の現金がいくら増えたか、減ったかがわかる仕組みです。
しかし、単式簿記(現金主義)は、基本的に現金の増減を把握して帳簿を作成するため、
現金や借金等の残高がわからないことや、収支が必ずしも正しい期間に計上されない等、
財政状態の把握が曖昧という問題点があります。
また、管理費等の収入を現金の入金時点で計上するため、納入していない管理費等に
未収金が発生しても、決算書のどこにも計上されません。
管理組合会計は、複式簿記(発生主義)で行うのが一般的で、管理費等の収入がどこの
預金口座に入金されたのか、現金で保有しているのか記録されることになります。
毎月の管理費等の収入は入金があった分だけではなく、入金がなかった分についても
未収金として計上します。
翌月分の管理費等を入金された場合は、前受金となり、貸借対照表にも計上されます。
管理費等収入は、その期に入金された収入だけでなく、未収金分の収入も含まれるため、
前受金や未収金を管理費等に振替える必要があり、貸借対照表に未収金として計上された
管理費等は支払が完了するまで残高が残りますので、決算書を見れば、滞納状況も把握
できるということです。
あるべき収入が計上され、納入されていない管理費等があるか、未収金の残高により
読み取ることが出来ます。
・区分管理をしていない
管理費会計と修繕積立金会計にわけて使い道をしっかり把握します。
毎月管理費等はマンションの建物等を管理するために集め、管理費等の収入を入金段階
から管理費会計と修繕積立金会計に区分し目的に分けて決算する必要があります。
共用設備の保守点検費、管理員人件費、組合運営、消耗品費等の経費は管理費会計に
充当します。
また、修繕積立金は計画的に行われる大規模修繕工事費や計画的修繕等、特別な費用を
修繕積立金会計に充当します。
日常的な維持管理のために必要となる管理費会計と将来必要となる修繕積立金会計に
別に確保しておくことが、財政状態を保つためには必要となります。
例えば管理組合の運営にあたり、管理費会計の支出が膨らんで修繕積立金を取り崩して
しまうようなことは、将来の大規模修繕工事や設備の取替が必要になった場合、どうやって
捻出するか大きな問題となってしまう危険性があるからです。
最後に、決算報告は管理組合に収めた管理費等がきちんと目的通りに使われたか、
今年一年に必要だった支出に対して充足していたのか不足していたのか、
現在の財産がどれだけあるのか、
修繕積立金は予定通り積み立てられているのか、
決められた通り管理費等を納入しているか等を、
知ることができる報告となり、
毎月の管理費等の支払いが目的通り正しく使われているか、
その結果が決算報告となり、
その報告を行うのが通常総会となるのです。
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